中国海軍では退役軍人に非常招集(「月刊中国」155号より)

中国海軍総部の最新の通達で、2年以内に退役した海軍軍人は原所属基地に速やかに出頭せよとのこと。次々に「再入隊」の手続きがとられている。出頭期限は6月末日となっている。

海軍側の発表では、最近になって新型艦艇の進水が増加し、専門的な隊員の不足が発生したためとのことだが、事情通によれば全く別の理由がある。最近の南シナ海情勢の緊迫は、アメリカ・オーストラリア・日本が「反中共」の動きを強め始めている。

解放軍の関係者は「博聞社」の取材に対して、海軍総部の通達は2種類出されていたことを証言している。海軍部隊政治部から、退役した士官に出されたもの。各地の武装部から自宅に戻っている退役士官に出されたもの。いずれの通達も、退役士官は通達を受けたら速やかに原所属基地に出頭せよという内容とのことである。

海軍が各部隊の人員確保を急いでいるのは、南シナ海情勢の急激な変化であることは確実である。中共国防部は6月12日に、中共中央軍事委員会副主席の範長龍が訪米する直前の6月7日に「超音速ミサイル」の4回目の実験をしたと発表した。

「自由灯塔」は6月13日の報道で、アメリカ国防総省が6月7日に中国西部で超音速ミサイルWu-14が試験飛行したことを確認したとしている。そして、これはアメリカが南シナ海を埋め立てて中共軍事基地を建設することに反対しているので、それに対する回答であると見られている。

Wu-14はアメリカの防空システムを突破することを狙ったもので、中共はいつでもアメリカを攻撃できるというパフォーマンスである。昨年1月9日、8月7日、12月2日にWu-14の発射試験は行われており、このミサイルは核弾頭を搭載してマッハ10で高度7600マイルからアメリカを攻撃する目的のものである。

アメリカ政府機関のコンビェ一夕一に対するネットハッカー被害や南シナ海での軍事的挑発など、中共に対するアメリカの怒りは沸騰している。アメリカは中共中央軍事委員会副主席の訪米など認めないだろうと見られていた。

最新版のグーグルネットの地図写真では、中共軍艦が南シナ海に配備されていることが証明されている。この軍艦は番号が999で、強襲揚陸艦071型の作戦艦だと判明している。全長210m、全幅28m、排水量18500t、乗員175人、輸送人員800人というものである。

南シナ海問題に激怒してるアメリカが、海軍や空軍の兵力を日本やフィリピンに増派するというのは事実である。習近平政権がアメリカの軍事力に対して応戦する意志を表しているのが、今回の「退役軍人の原所属基地への再入隊」という緊急通達である。再入隊手続きをした英海軍士官は、上官からは新型艦艇の増加で専門人員の不足が発生したからだと言われているが、満期が決まっていない再入隊であると語っている。

中共は南シナ海を8ヶ所埋め立て、総面積は27万平方mに達している。

 

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